車椅子対応住宅のススメ
人はいつか高齢になりますし、いつ病気や事故で障害を負い『車椅子』を利用することになるかわかりません。家の構造が車椅子対応であることは万が一の時のための保険でもあるのです。
高齢になると30年前建てた家は、急激に衰える身体機能に対応できなくなってきます。近年の家は、快適性の設備仕様を先んじた風潮が見受けられ、高齢者や身障者を念頭においた構造になっていません。バリアフリー仕様といっても手すりと段差の低減対策くらいが実状で、車椅子には対応していないケースがほとんどです。
スエルテKorekaraは車椅子対応住宅構造で、ムダを省いてスペースを確保し、家庭内の移動、用便、食事が自分でできるよう、快適な自立生活を提唱しています。中でも寝室・トイレ・洗面所・風呂が重要です。移動しやすく、介護者がケアしやすいように配慮された水回り空間を1つにまとめて、安全で安心して暮らせる家づくりを本望としています。
人生最後まで車椅子と無縁であればそれに勝ることはありません。『車いす対応設計になっている』 その安心がどれほど心の安らぎに結びつくかはかりしれません。
健常者、障害者問わず、すべての人が快適に暮らせる家。それが『スエルテKorekara』です。
平成23年10月吉日
株式会社 升富
担当者 南 大寿郎
(二級建築士・福祉住環境コーディネーター)
生活空間別工夫のポイント
スロープ | 通路幅1000mm程度を確保 |
玄関 | 土間の間口:1800〜2100mm 土間の奥行:1200mm以上が好ましい |
廊下 | 幅木高さ:350mm程度 車椅子にプラス100〜150mmの有効幅員 または 850〜900mmの有効幅員 |
スイッチ | 床面から800〜1000mmが目安 |
キッチン | 通常のキッチンカウンターより低い740〜1000mmが目安 シンクの深さを120〜150mm程度に浅くすると、 シンク下部に膝や車椅子を入れやすくなる 水栓金具を泡まつ水栓にする キッチンカウンターの作業面から収納棚下端までを400mm以上とし 作業中に頭をぶつけないよう棚の奥行きは250mm以下にする |
洗面室 | 車椅子が方向転換できる間口・奥行き1650mm程度のスペース 車椅子使用のとき、洗面台の高さ750mm程度 |
浴室 | 入浴中に車椅子を置くスペース 介護者のためのスペース:間口・奥行き1600mm程度 引き戸にする 手すりの設置は、壁下地補強をするため壁面が強固であること |
トイレ | 間口1650mm、奥行き1650mmが必要 (車椅子と介護者のスペース) 引き戸(外開き戸)にする 便器の前方1100mm以上のスペース:奥行き1800mm以上 便器の側方:800mm程度に確保 |
寝室 | 1人用の寝室でも8畳以上のスペースが必要 |